2025年度グッドデザイン賞 3作品 受賞

AWARD / 2025.10.16

再生建築研究所が設計監理を手がけた3作品が、2025年度グッドデザイン賞 を受賞いたしました。(審査対象数 5,225件件)

今回の受賞は、弊社オフィスである「ミナガワビレッジ」「神田錦町オフィスビル(岡田ビル)」のベスト100受賞、2024年「HAMACHO FUTURE LAB」「別府市街地活性化プロジェクト」につぐ受賞となりました。
事業主様、施工会社様、その他関わっていただいた皆様に感謝申し上げます。

 

新中野豊国ビル再生計画
TAS+NAKANO BLD.

 

 

担当の審査委員
成瀬 友梨 五十嵐 太郎 色部 義昭 丸山 優子

 

評価コメント
築50年を迎えた賃貸オフィスビルを、居ながら工事によって耐震補強し、現行法への適合化を図りながら、風の抜けを確保して内部環境を大きく改善した点を高く評価した。単なる設備更新にとどまらず、建物を問題のない状態に再生することで、長寿命化と環境負荷の低減を実現した。さらに、南北両面にバルコニーを設けて半屋外空間を創出することで、心地よい居場所を提供し、不動産としての価値を高めるとともに、外観に奥行きを与え都市景観にも寄与している。既存ストックの活用における優れた実践例といえる。

 

Photo|Kenta Hasegawa

新中野豊国ビル再生計画

 

都市型コンパクトビルによるエリア再生2題
「COERU渋谷イースト」「COERU渋谷道玄坂」

 

 

東急不動産が展開する都市型コンパクトビルシリーズCOERUは環境配慮・柔軟性・創造性を融合させた不動産プロジェクト。築年数の経った既存建物は耐震性の不足、竣工後の浴室の新設等、企業が、建物を取得し貸出を行うにはハードルのある物件であった。 一方で立地条件や既存建物の床面積(未消化の容積率)等不動産としてのポテンシャルはある物件であり、人件費や材料費の高騰による新築時のコストの大幅な上昇を踏まえ、既存建物を活かしながら、新築とは異なる不動産価値を持った建物として再生させることを画策した。大型開発や商業施設等都市開発を行う中、街に取り残された建物を再生することで、街の新たな魅力や競争力の向上に寄与していくことが開発のノウハウを持つ東急不動産とサイセイのノウハウを持つ再生建築研究所ならできると考えた。お互いの強みを活かし業務提携を結び、再生建築研究所で物件の取得前に法規CKや簡易再生プラン検討を行い、既存建物の再生可否を判断、東急不動産が収益計算を行った上で取得、物件取得後に再生建築研究所で設計監理を行った。

 

担当の審査委員
伊藤 香織 川西 康之 西田 司 西村 浩 Xiaodi Zheng

 

評価コメント
近年の建設費の高騰によって、高度成長期以降続いてきたスクラップアンドビルドの新築至上主義が揺らぎはじめている。人口減少の未来が見えている中、住宅であれ事業用途であれ、床面積をひたすら増やすことにも懐疑的な状況の中、この取り組みは、今だに新築開発が物件が大量に供給されている首都圏で、リノベーションによって既存ストックの健全化と資産価値の向上を目指し、持続的な不動産投資と運用モデルを創り出す、解体新築に変わる新しいモデルとなるチャレンジである。地域のニーズを丁寧に把握した上で、既存建築の耐震性の向上や許容床面積を消化し事業性を向上させる解体増築の手法など、投資を生かす発想や技術レベルの高い取り組みである。

 

Photo|楠瀬友将

都市型コンパクトビルによるエリア再生2題

 

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