2026年|新年のご挨拶
INFORMATION / 2026.01.07
新年、あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
再生建築研究所は創業から13年、法人設立から10年目を迎えることができました。
昨年は、TruffleBAKERY南八ヶ岳、Minn日本橋水天宮前の2作品が竣工を迎えました。また、(仮称)水上温泉街再生プロジェクト ― 廃墟の上棟 ― がSDレビュー2025に入選し、新中野豊国ビル再生計画、COERU渋谷イースト、COERU渋谷道玄坂がグッドデザイン賞を受賞するなど、再生建築の新たな可能性を模索する一年となりました。代表の神本が国土交通省「中小ビルのバリューアップ改修投資の促進に向けたモデル調査事業」の外部委員を務めるなど、既存建築ストックの活用に向けた取り組みにも関わらせていただいております。
法人設立11周年目を迎える2026年は、「建築の不可能を可能に」をモットーに、サイセイの普及と研究活動をさらに進めてまいります。
建築が持つ記憶や空気を引き継ぎながら、時代に合わせて更新していく「残すサイセイの文化」を、日本の街や都市の未来へとつないでいきたいと考えています。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2026年 吉日
株式会社再生建築研究所
代表取締役 神本豊秋 スタッフ一同
群馬県みなかみ町に建つ旅館の再生計画である。かつての繁栄とともに、無作為に増殖し続けた建築。日本の地方温泉地には、そうした巨大な廃墟が今も点在する。高度経済成長と人間中心の価値観が支配していた時代、この温泉街でも、自然と町のあいだに擁壁のような建築が築かれた。もとは1 棟600 ㎡だった建築は、やがて7棟18,000 ㎡へと膨れ上がり、誰にも扱えぬ存在となり、廃墟化した。最大7層あった棟たちを、場所に応じて1層-5層まで減築し、70 年ぶりに山の風景や川音、SL の汽笛を町に取り戻す。連なり続けた構造の履歴を読み解き、切り離す場所と残す場所を見極めながら、壁のようだった建築を、環境と町をつなぐ装置へと読み替える。風景との関係性、光や風の取り込み方、訪れる人々、そして今の社会やまちの在り方を考察しながら再構築していく。町広場、大階段、ホテル、銭湯。廃墟に新たな温度を灯しながら、次の時代へのつなぎ方を模索している再生計画である。

